たまに居酒屋さんの入口にぶら下がっている看板の一種である。トンチのない人にはまったく意味不明の、いわゆる判じ物の類だ。この春夏冬に「二升五合」が加わると、「商い益々繁盛」と読む。「春夏冬」はもちろん「秋ない」→「商い」の意味。今回の看板も「商い中」となる。二升は一マスを二回だから「ますます」。五合は一升の半分で「繁盛」という具合だ。
銭湯の看板に「弓と矢」が描かれたものがある。弓射る(ゆみいる)から「湯に入る」という掛詞。それでは問題。焼き芋屋さんの看板に「十三里」というものがあるが、意味が分かるかな?
(つづく)
(三田村 善衛)