越前市深草に金剛院という曹洞宗の寺がある。境内のあちこちには面白い物がいっぱいあって、ここの住職の人柄がしのばれる。さながら仏教博物館といったところか。
中でも異色なのは仏足石(ぶっそくせき)だろう。仏足跡とも言う。インド初期の信仰形態で、仏像はなく、お釈迦様の足跡を拝んだそうである。お釈迦様の足には土踏まずがない。いわゆる偏平足だ。足の裏にはいろんな紋様が描かれているが、興味深いのは魚がいる!釈迦の足の指と指の間には水かきのようなものがあったらしい。もしかすると釈迦は河童の類か、半魚人だったのかも......。
(つづく)
(三田村 善衛)