「サグ」という道路表示だと思われるが、サグって何だろう?最初はよくある塗料の退色脱字看板の類かと思ったが、じつは全国あちこちに見られる、れっきとした学術用語らしい。
すり鉢状の土地にある道路における車は、凹状の谷底に到達して、そこから上り坂に入ってゆく。こうしたゆるいV字型の底の箇所をサグ部と呼ぶらしい。ドライバーは下り坂から上り坂に入っても、勾配の変化を自覚しにくい。したがって、元のスピードに戻すのに時間がかかり、車間距離も縮まって、当然ブレーキをかける車が続出、その結果、渋滞の原因になる。
サグの標識は、ここがV字坂の底であることをドライバーに知らしめるために設置されている。ドライバーは、少しアクセルを踏んで、元のスピードに近づけることが渋滞を防ぐ対策となる。
(つづく)
(三田村 善衛)