なんと、道路を走っていると踏切もないのに、家と家の間からいきなり電車が現れる。驚いて思わずブレーキを踏んだ方もいらっしゃるとか。横の建物は資料館だというから、かなりのマニアだろう。
昭和8年製造のこの電車がスクラップになると知って、何とか保存を考えたK氏、クレーン車4台を使ってここまで移動したそうである。しかも、ここは元福井鉄道南越線の村国駅だった場所だ。南越線はすでに全線廃止になっているが、廃線跡を歩いて見るのも面白いだろう。
本来なれば、所有者にあれこれインタビューするのだが、路上観察上はあくまでも路上からの観察にとどめておく。
(つづく)
(三田村 善衛)