何気ない道路の写真だが、子供たちは「あっ、ピアノがある!」とすぐさま興味を示す。黒鍵こそ正確な位置ではないが、言われてみれば、誰しもがピアノに見えるだろう。
都市文化とか都市構想とか、無理して背伸びするのもわかるけれども、路上観察の意義をあえて示すとすれば、まぁ、こういうことですよ。こうした視点がなければ、「楽しい街づくり」なんか出来るはずもないですよね。
看板や張り紙を見ても、そこの店主、住人の人柄が滲み出てくるようなものであってほしいです。何気ない街灯やガードレール、駐輪場、道しるべ...民間も公的機関も頭をしぼって、思わずニヤリとするものを発案していただきたいですな。
(つづく)
(三田村 善衛)