今から数十年も前に、地元新聞で「角材を喰う街路樹。共喰い」というカラー写真が日曜版にデカデカと取り上げられました。当時は「街路樹が可哀想だ」という投書が殺到したそうですが、たしかにあちこちの街路樹には太い鉄線や、中には有刺鉄線までが幹に喰い込んだ例がいくつか発見できます。
しかし、街路樹は本当に可哀想なんでしょうか?もちろん街路樹に除草剤をかけるような不届き千万な行為は別にして、街路樹は決して嘆き悲しんでなどはいません。むしろ、ますます貪欲に何でも食いつくすゴジラのような凶悪な連中であります。この写真を見て下さい。これは鉄柵ですぞ。恐るべし街路樹!
(つづく)
(三田村 善衛)